色々と経験した今だから挙げてみた、
保育園や入園に関する様々な問題点について

  • 2016.02.17
  • 2020.04.04

保育園・幼稚園

自分が思っていた以上に拡散され驚きに溢れております。
まさかコメントが何個もついて、お問い合わせフォームからも、スパムか変な広告掲載の依頼以外でまともななものが届くなんて思ってもいませんでしたしいつぶりでしょうか。

昨日の記事ですが、結局のところ個人的に言いたいのは、自分が入れないからどうだというわけではなく、これから出産を控える方に、現状の東京および世田谷あたりの実情はこうなんですよ。と知っておいて欲しいだけです。

ちなみに言っておくと、某サービスの「保育園落ちた日本○ね」の記事がありましたが、あれに関連して書いたとかではありません。
前回の下書きを書き出したのだいぶ前ですし、長くなって投稿が昨日になっただけでたまたまでした。

と言うことで、本当に言っておきたいのは、これから出産控える人は色々こういう環境で事情だから今はそこまで考え回ってないかもしれないけど、早めに考えておいてね。という1点です。

もっと行政とかで改善して欲しいよ的な事や言いたい部分はありますが、予算どうするの、土地どうするの、保育士の人数や待遇どうするの、利益出るのか、負担はどうするのか等の問題に直面するのは火を見るより明らかですし、短期で解決できる問題ではありません。

もちろん、行政などに対しては少しでも動いてもらうために、この世代が色々もっと声を上げなきゃいけないよね。という気はしますけどね。みんな選挙に行きましょう。

でですね、なんだかんだで、やっぱり人口は東京が圧倒的に多いわけで、これから出産して子育てするよ!という方もやっぱり東京や関東が母数的には多いと思うわけです。

そういう方に、ぜひ現状をまずは知っておいてもらい、対策という名が正しいかはわかりませんが、立ててどうするかを考えて欲しいなと心から思っています。

ということで、せっかく拡散して人の目に触れる機会が出たので、色々経験した上での、保育園関連の問題点を挙げておきたいと思います。

行政は待機児童のカウント方式を統一すべき

せっかく拡散した後の記事なので、書いておきたいと思います。
保活してる人からしたら、もう知ってる方も多いと思いますが、待機児童って、何をもって待機児童とカウントするかは決まっていません。

現状は、各自治体にカウント方法は一任されています。

世田谷区は待機児童が全国No.1という悲しい称号を貰ってますが、これ実際にはカウントの方式を非常にシビアにカウントしているからで、一方で待機児童ゼロの地域は、カウントを超甘にしてるからというのもあったりします。

もちろん多い数字はなるべく少なく見せたくなる気持ちはわかりますが、何をもって待機児童にするかは、全国でそろそろ統一すべきではないでしょうか。

同じカウント方式にしたら、数百人規模で待機児童が減ったり増えたりとなると、オイオイ…と思わずにはいられません。

世間一般で考える待機児童と、発表される待機児童は実は全然違う

我々からしてみた待機児童ってどういうイメージをするでしょうか。

そもそも育休中の人はどうなのでしょうか。
今は働いてないけど、自宅で子どもを見ながら仕事を探している人は?
預けられなくていったん仕事を辞めて家で子どもを見ているけど復帰できるならしたい人は?

これ、全部地域によって待機児童かどうかは変わるわけです。
普通に考えたら、全部待機児童じゃないの?と思いますし、保育園に預けたいけど預けられなかった人たちをカウントすべきだろうと思うのですが、実際にはやはり異なります。

世田谷区は待機児童に含めてカウントしてくれています。だからこそ不名誉なNo.1になっているようですが…

詳しくは、http://www.asahi.com/special/taikijido/にわかりやすくまとまっています。

こういう情報で操作が可能になってしまうと、ただでさえややこしいのが、さらにややこしくなりますし、正直なところが損をしてしまう結果になりかねません。
待機児童ゼロなら安心だね。と思って引越したとして、あれ?なんか違うぞ。となりかねませんし、統一して欲しいところです。

とはいえ実際には待機児童数が何人だからどうだというのは指標にしかならないし、あくまで参考数値でしかないですが、その参考数値は全国できちんと統一して欲しいと願うばかりです。

認可外の園が認可に入れるための目的になっている問題点

保育園というと、やはり認可が大人気です。
助成があるため料金も安いですし、敷地も広いですし、なにより“認可”という文字の信頼感も大きいんじゃないかと思っています。

というよりやはり料金です。
認可と無認可では料金に倍以上の差があるところもあったりします。

空いている無認可は月に15万以上するといったところや、どうみても赤ちゃんの人数過多だろ…という詰め込み型の評判のよろしくないところだけが残っていたりで、場合によってはそういうとこすら一杯になるのが現状です。

一方で、昨日にも書いたように、認可に入れるためには無認可などの園に預けて指数に加点を加えなければならないという現状があります。

こうなった時、どういうねじれが起きるか?というと、もはや悲しい結末にしかならず、認可に預けるための指数稼ぎのためだけに利用されてしまうわけです。
保育園側の立場で考えてみるとこうなります。

  1. 0歳児の募集をする
  2. 認可に受かるための指数稼ぎ用に入園希望が殺到する
  3. 認可に受かったから、退園される
  4. 空いた枠をまた募集する
  5. 認可に受かりたい人の入園希望殺到
  6. 以下、ループを繰り返す

この負のスパイラルとなってしまうわけですよね。

実際には、この数年は応募人数と募集人数の差があまりに大きすぎて、実際にはもう入れたらどこでもオッケーレベルなのと、認可のハードルも年々上がって、認証や認可外に入れたらそのまま続けるという人も多いようですが…

認可外でもしっかりと考えて事業をしている人たちが活かされないというか萎えてしまう

この上記の負のスパイラル、仮に自分が認可外の運営側や保育側の立場にいる身だったら、悲しくないですかね。

これ、採用のシーンで考えたら凄い事ですよね。

御社に入社したいんですという人がいたとしても、
本当は第1希望で入社したい別の会社があるんですが、そこが一度どこかで社会経験を積まないと採用してくれないルールなので、御社に入社させてください!でも本命に受かれば辞めますので来年の4月まででお願いします!

って面接希望で100人以上が来たけど、9割以上が内心はこう考えているというイメージじゃないでしょうか。ちょっと違うんでしょうがあくまでイメージでお願いします。

本来は、認可保育園だから出来る事があるように、逆に、認可外だからこそできる事もあるわけで、だからこそそれをメリットと捉えて、認可じゃなく認可外をあえて選ぶのが正しいんだと思っています。

ですが、現状こういった流れになっているため、現場の人たちは非常に悲しい思いや悔しい思いもしていると思います。

本当は育児の理念、方法論、考え方、どういう年間スケジュールをどうやって、何を重視してやりますよ。といったものをしっかり考えて、それに賛同してくれる親が預けに来て、その期待に全力で応えたいという事があるわけです。

ですが、実際に現状がこうなっている以上、預ける側は、翌年の認可に預けるためだから、理念なんて変じゃなければいい。年間スケジュールなんて長期間預けないから別にそこまでこだわらない。園長保育士含め変な人じゃなければ良い、通えない場所じゃなければ良い。

だって預けて指数稼げれば、来年には認可に転園するし…と考えてしまう人も多くいるはずなんですよ。

実際、一度、見学で行った超小規模のところがあったのですが、このような事をおっしゃっていました。

最初は育児理念とかうちの園は何に注力してますといった事をやってたけどね、来る人のほとんどが認可受かったら辞めます。だからねぇ。辞めませんって言ってた人も実際認可には申し込んでて受かっちゃったからって辞めていくのを何度も何度も見ると、何のために始めたんだっけ?って悲しくなっちゃうよねぇ…

もちろんニュアンスですが、だいたいこういった感じの事をおっしゃってましたし非常に印象に残っています。

もうなんか、本末転倒になってきている感がします。
かといってじゃぁどうすれば?というと、良い案が無いと言えば無いんでしょうが。。。

最後にそれなら東京に住まなくて云々や引越云々や父親一人で稼げよ云々の話について

これ、よくわかります。
自分もおそらくこの立場にいなかったら、同じように感じていたかもしれません。

ただ1つ言えるのは、結局はその立場になって、初めて本当の意味で理解できるという部分も多いと思うんです。

引越しは至極最もなんでしょうが、言うは易く行うは難しで、簡単でもありません。
場合によっては結婚を機に一軒家やマンションを購入しているという層もそれなりに多くいるでしょうし、そういう場合はなおさら難しかったりします。

居住するためのエリアを知らない土地にいきなりというのも不安が出ますし、その調査も時間かかりますし、勤務関連の問題もあったりで、色々と判断は難しいんじゃないかなとも思います。

それに仕事は続けていきたいと考える女性も多くいます。
産後の女性の悩みの1つに、社会との繋がりが無くなるといったものが多いのは事実ですし、専業主婦希望の方でない場合は、金銭云々よりも働いて社会と接点を持っていたいというのもあると思うんですよね。

特に今は親と同居しない方が多い時代ですし、そうなって夫の仕事が激務だったりすると、子ども以外とは全く接しない日とかも出てきますし、その場合は会話は日々ゼロになります。すくすく子育てのテレビを見ていてもよくそういう悩みを持った女性も出てきています。

いや、まぁだからどうするのよ。ってなると難しいんであれですけど、とりあえずまずは声を上げていくしかないのかなと思ったのとコメント系(主にはてなの)で気になった部分とかにちょっと回答してみました。

この保育園問題なんてもう何年も言われているし、ネット社会で情報が出てより対策する家庭が増えたから、より難易度が上がる悪循環にもなっていますし、まずはみんなが声挙げてなんとかしないとという流れに持って行かないと変わらないとも思いますし、やっぱり選挙にはちゃんと行って投票しましょう。

  • 公開日:2016.02.17
  • 更新日:2020.04.04

テーマ:保育園・幼稚園

タグ :

記事のシェアにご協力お願いします

この記事へのコメント

現在、この記事へのコメントはありません。
良ければ下記のフォームより、この記事にコメントをお寄せください。

この記事へのコメントを投稿する

必須】お名前

必須】メールアドレス
任意】ウェブサイト
必須】コメント

この記事の関連記事(一部広告含みます)